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モンティ・パイソンの『スパマロット』-やっぱり殺し屋ウサギは最凶にして最強でした

(2008年7月13日)

女王陛下のイギリスBBCテレビ局生まれのお笑い番組『空飛ぶモンティ・パイソン』は、ベタで辛らつでお下劣で、なおかつ格調の高い(かもしれない)ギャグという摩訶不思議な魅力で、40年近くたった今でもファンの間に強烈な印象を残していることと思います。
コメディ集団モンティ・パイソンや、その伝説的所業の数々(笑)については、研究本も出版されているしウェブ上でもたくさん解説されているので、詳細は省きますね。(私が一番好きなネタは「ザ・ビショップ(司教デカ)」です)

さて、テレビから飛び出したモンティ・パイソンが大画面で活躍する低予算映画『モンティ・パイソン・アンド・ザ・ホーリー・グレイル』が公開されたのが1975年。
それから30年、なんとこれがミュージカル『スパマロット』→公式サイト)としてブロードウェイデビューし、瞬く間に大人気となって、その年のトニー賞14部門でノミネートされ4部門で受賞、という快挙を果たしました。

今でもブロードウェイをはじめ、ロンドンや北米各地で上演を続けているこの話題作が、とうとうバンクーバーにやってきました!

イギリスが誇るアーサー王伝説をベースにしてますが、登場人物からしておちょくってます。

主役(たぶん)たるアーサー王は、3つ以上の数字が数えられない。
ランスロットは、シャベルが凶器の血に餓えた殺人騎士で、実は○○。
騎士たちは”見えない馬”に乗ってるので「ココナッツ・セット」は必須。
(従者がココナッツをカスタネットみたいに打ち合わせて、馬の蹄の音を生み出しているのです)
キャメロットは、”キャバレー”キャメロットか?と思わせるような歓楽の都。

……といった具合です。

タイトルの『Spamalot-スパマロット』は、”Spam a lot”が正確な表記です。
劇中で歌われる”Knights of the Round Table”(さしずめ、『円卓の騎士のテーマ』?)には、”We eat ham and jam and spam a lot”(ここでドでかいスパム缶が登場)という歌詞があるので、ここから来てるのかな?
テレビ版でも「とにかくスパムが一杯出てくる大衆食堂」っていうのが出てきた記憶があるんですが、モンティ・パイソンはスパムが好きですね。

ミュージカルですから歌あり踊りあり、そしてもちろんお下品からベタまでのギャグ盛りだくさんの舞台は、最初から最後まで清々しいまでにバカバカしく、大満足でした。
英語が全部理解できたらもっと笑えたんだろうな~~と、ところどころ置いてきぼりを食った部分はありましたが、ビジュアルと雰囲気のみでも充分笑えました。

舞台上では、代表的なミュージカル(『オペラ座の怪人』『屋根の上のバイオリン弾き』『雨に唄えば』など)のパロディはもちろん、一歩間違えば危険がいっぱいの人種ネタ(フランス人ネタやユダヤ人ネタ)も満載です。

映画では、ある事情から聖杯を見つけることができず終わっていますが、舞台版では意外なところから聖杯が発見されて大団円を迎えます。
会場は拍手と爆笑の渦で、最後はスタンディング・オベーション。
カーテンコールでは、舞台上に”Always Look on the Bright Side of Life”という曲の歌詞が表示されて、観客も一緒に歌えるという趣向で大いに盛り上がりました。

笑いすぎて脳内麻薬が出まくった状態で、ヘラヘラしながら同行者J子ちゃんとグッズ販売ブースへ行くと、財布の紐と理性の箍が両方とも緩みそうな商品がたくさん。
Tシャツや缶バッチ、牛(フランス軍の武器)、ト○イの木馬ならぬ木兎のカタパルト・セット、手足着脱式の黒騎士人形、もちろん例の”ココナッツ・セット”もしっかり売ってました。
おフザケ商品満載な中でも、私達のハートをがっちり捉えた…というか、首根っこをガブリとやられたのが、映画版でも舞台版でも大活躍した『殺し屋ウサギ』ちゃんです。
さすがに30年来の人気キャラ、舞台で登場した手袋人形タイプと、スリッパタイプも揃ってます。(スリッパは、歩くたびに凶暴な牙を剥き出す仕様になっています)

大枚30カナダドル(日本円にして3200円ぐらい?)をハタいて、ウサ子を家に連れて帰るか、同じ値段で実用性がありそうなパンツを買うか散々迷った挙句に、私はパンツを選び、J子ちゃんはウサギちゃんを選びました。
私は、写真でガマンします。

  

ああ…やっぱり欲しかったも…。(うわ!欲しい!!と思われた方、日本でも買えるようです→うさぎ雑貨のラパン
ちなみに、迷った挙句に買ったパンツ&『神の足マグネット』はコレです。

パンツは男性用なので、アーサー王の顔の部分がパックリ2つに割れます。>やはり買ったのは間違いだったかな…?


このたび『スパマロット』を見たら、映画版はもちろんのこと、私の原体験である『空飛ぶモンティ・パイソン』が見たくて堪らなくなってしまいました。
日本語版BOXセットも出てるし、今買っておかないと後悔するぞ~買え~ポチッとしろ~~…、と私の脳内で殺人ウサギが囁いているような……。


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