地獄のキッチンのお味は如何に? - UsagyのアメリカンTV気まぐれウォッチング | TVグルーヴ オフィシャル・ブログ アーカイブ(更新終了)

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地獄のキッチンのお味は如何に?

(2007年8月20日)

日ごろ見ているTVシリーズが再放送シーズン中で、新しいエピソードが見られません…
ピンチヒッター?とも言える、夏の新シリーズ(ABCの『Traveler』とか…)たちも、気づいたら番組表から消えてましたし…。

そんな寂しい海外ドラマ生活に、しばしの活気を与えてくれていたのが、HELL'S KITCHEN(FOX→オフィシャルサイト

日本で放映されているかどうかわかりませんが、言ってみれば「料理の鉄人」プラス「サバイバー」÷2…といった感じの番組でしょうか。
第2シーズンのエピソードが、今年のエミー賞の『Outstanding Art Direction For A Variety, Music Or Nonfiction Programming』部門 にノミネートされた、FOXの人気番組の一つです。

番組のほうは、先週、第3シーズンが終了しました。

(以下にネタバレ記述を含みます)

英国の有名シェフ、ゴードン・ラムジーの元に集まる12人の料理人。
とは言っても、実際にレストランで主任シェフを務める者、老人ホームで料理を作る人、スー・シェフ(副料理長)、ナニー(保育士)兼料理人など、経歴も経験も様々。
Hell's kitchenと名づけられたレストランを『戦場』として、彼らは赤青の2チームに別れ、毎週、シェフ・ゴードンの出す課題をクリアしていかなくてはならないのです。
番組の最後には、ヘルズ・キッチンに客を入れ、フルコースの料理をサーブし、各チームの働き振りで勝ち負けを判定。
負けたチームから、毎週2人ずつキッチンを『追放』されていく…という定番です。

見所は、シェフ・ゴードンの『キレっぷり』です。
鬼瓦みたいな顔つきに違わず、シェフ・ゴードンのきっつい罵声がレストランに飛び交います。
何でも番組開始当初、彼の余りの罵倒ぶりに、出演者から名誉毀損と精神的苦痛?とかで訴えられたとか何とかいう噂もありました。
Fワードなのか何なのか、大抵が『ピー』で消されているので、何を言っているのかは定かではありません。(でも、すごいスコットランド訛りの英語なので、たとえ消されてなくても、私には理解できないと思います)

もちろんそこはワールドクラス・トップ・セレブリティ・シェフ・ゴードン・ラムジーですから、讃えるべきところは讃え、叩くところは徹底的に叩く、という緩急取り混ぜたリーダーシップぶりは見事です。

『何やってるんだ?!』
『それでも料理人か?』
『客を殺す気か?』
『こんなものを出せるか!!』
『お前の※ピー※を即刻※ピー※して※ピー※するぞこの野郎!』

そして、シェフ・ゴードンのブチ切れ指数がMAXに達すると……

『ヤメだヤメだヤメだー!お前ら全員

キッチンから出て行け!今日は閉店!』

と相成るわけです。
客のほうは、うまいこと前菜ぐらいまではありつける人もいれば、水や食前酒を飲んだだけで終わってしまう人もいるという有様。
ブツブツ言いながらも、レストランを追い出されます……いいのかこんなんで。レストランなのに。
それでも番組が回を重ねるごとに、メインディッシュまでありつける人もちらほら出てきて、終盤になると、ようやく全員がデザートまで終了…というところまで行きます。

最初はチームワークもバラバラ、それぞれの仕事の配分もバラバラ、誰が何をやってるのかもよく把握してない、目は泳いでる、汗は飛ぶし鼻水も涙もグショグショ…という状態で、端から見ていても、

『こんな料理人たちが働いてるレストランで食事するのは、たとえタダでも遠慮したい…』

と思わせる効果充分です。

  何度やっても、茹で過ぎや焼き過ぎを繰り返すやつ。
  料理中、発作を起こして倒れ、救急車で運ばれるやつ。
  途中で食材の数が足りなくなってパニックを起こすやつ。

毎回、何が起こるか想像もつかない展開です。
しかし今回の第3シーズンは、何といっても、赤の女子チームのシェフたちの確執が恐ろしかったです。
それはもうシェフ・ゴードンが優しく見えてしまうほどに……。
これを見て、女子のイジメは『無視』から始まるというのが世界共通であることを知りました。

こんな地獄の10エピソード(今回はラストがスペシャルだったので11エピソード)を切り抜けて、見事最後まで勝ち抜いたシェフには、ラスベガスの高級イタリアンレストランのヘッド・シェフ、という豪華商品が与えられます。(毎回違うレストランが賞品)
第1シーズンは白人男性シェフ、第2シーズンは白人女性シェフ、第3シーズンは黒人男性シェフ、がそれぞれ栄冠を勝ち取りました。
優勝者のラインナップにそこはかとなく操作性を感じるのは穿ちすぎ…? そのうち、日本人の挑戦者も現れたりして。

ちなみに、秋からは、Kitchen Nightmaresが始まるそうです。
イギリスで放送されて好評だったシェフ・ラムジーのシリーズを、まんまアメリカに持ってきたらしい。
傾きかけてるレストランに、シェフ・ゴードンが出かけていって、怒鳴り散らしながら『再教育』を施していくというもの。

…日本でこういう番組ってありませんでしたっけ。売れないラーメン屋のご主人が、行列のできる有名ラーメン屋に弟子入りして…っていうやつ…。
所変われば品変わる…でも、スパルタ的喝!!!は、どこでもいつの時代でも有効…ということでしょうか?


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