ただいま撮影続行中!!
バンクーバーは、最初にご紹介したとおり、1年の3分の2は雨か曇りなんじゃないか…というぐらい、天気の悪い時期が長いです。
ですから、短い夏(せいぜい1ヵ月半から2ヵ月ぐらい)を楽しもうと、バンクーバー人は必死なのです。
まだ寒い4月や5月でも、太陽がちょっとでも出始めれば、もう日光浴。
夏も盛りの7月になれば、緯度が高いので夜9時半ぐらいまで陽が高く、明るいです。
そんなバンクーバーも、1年の大半は雨か曇りの天気ばかりで、ロケ隊+俳優泣かせ。
中には、スターゲイトSG-1のJ・マロッジ氏のように、『雨と泥は、画に印象的な力強さを与える効果がある』(天気予報チャンネルのスポット番組での発言。ミッチェル大佐ことベン・ブラウダーが泥まみれになって取っ組み合いをするシーンが流れていました)とポジティブな評価を述べる人もいますが、これはごくごく稀な例。
殆どの番組や映画の撮影クルーは、『早く雨やまねえかなあーー』『なんだ今日も雨かよ!!』といった葛藤と、日々日々戦っているわけです。
ですから、この陽が異様に長い夏は、バンクーバーの面目躍如、撮影シーズンのピークとなるのです。
天気の良い、明るい時期を狙って、あっちでもこっちでも撮影。
よほど有名な映画でない限りは、フィルムのタイトルが表示されている看板が出ています。
たとえばコレ。
見ての通り、『4400』の撮影です。
クルー用の駐車場や、エキストラが待機する場所の案内も出ています。
変わってこちらは、親切な撮影案内詳細。
『L Word』という米TVシリーズの撮影です。LAを舞台にしたレズビアン・コミュニティの話だそうです。『Queer as Folk』の女性版みたいな感じでしょうか?
うちのケーブルTVのベーシックチャンネルセットでは見られないので、このドラマについてはまったく無知でした。
それでも、とりあえず判らないままに写真を撮っていたら、通りすがりのオバちゃんに勢いよく、『ジェニファーは来てるのかしら?!』と聞かれ、ジェニファー??誰それ?と、?????状態のワタシでした。
あとで調べてみたら、映画『フラッシュダンス』で一世を風靡した、ジェニファー・ビールスがシリーズの主要キャストで出演している模様。
かと思えば、何の撮影かさっぱり判らないけれど、とりあえず本番真っ最中の撮影現場に遭遇。
どうやらバンドの屋外ライブ風景を撮影しているようです。
『はい、周囲のみなさん静かにしてねー』という撮影クルーの声に続いて、『ROLLING!!』の声。
途端に、『観客役』のエキストラたちが、
『カイヤーーカイヤーーキャーーーカイヤーー!!』
と叫び始めます。
………もちろん私の知っている『カイヤ』は、川崎麻世の奥さんなので、いったいどこのカイヤじゃ??!!と、これまた???????状態です。
真相は、MTVで秋から放送される『KAYA』という、ロックバンドモノのドラマの撮影でした。
こうした撮影は、バンクーバー近郊至る所で行われていますが、特にダウンタウンでよく撮影に使われているのが、
です。美術館の建物は、昔は裁判所として使われていました。
雰囲気のある石造りの重厚な建物は、いろいろな『役柄』で、様々な映画やテレビシリーズのあちこちに出演しています。
『スターゲイトSG-1』では、アメリカ空軍本部?の建物として登場。Lが2つのオニール大佐が、新聞記者がひき逃げされる現場を目撃します。
『デッド・ゾーン』では、スティルソン議員こと、ショーン・パトリック・フラナリーが演説してました。
映画『Alone in the Dark』では、文化人類学博物館、と名前を変えて、クリスチャン・スレイターの活躍の場となっていました。
このような感じで、夏は毎日のように何かしら撮影している光景を見ます。
これはもう、バンクーバーの夏の風物詩の一つと言っても良いかもしれません。
コメント(0)|ロケ地探訪inVan