オヤジたちが熱い!!『SG・U』-唯一のミッションは”サバイバル” - UsagyのアメリカンTV気まぐれウォッチング | TVグルーヴ オフィシャル・ブログ アーカイブ(更新終了)

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オヤジたちが熱い!!『SG・U』-唯一のミッションは”サバイバル”

(2009年11月 1日)

長寿SFシリーズでギネス記録を作った『スターゲイトSG1』、そして、スピンオフとして生まれた『スターゲイト・アトランティス』に引き続き、スターゲイト・サーガの第三弾は『SG・U』-『スターゲイト・ユニバース』です。


カナダではSpace Castにて、この10月から放送が始まりました。
何話か見て思ったのは、これまでの”スターゲイト”シリーズと比べると、まったく違ったアプローチの仕方だなあということです。地味…とも言える……。
また、何となくですが、製作側のチャレンジ精神をも感じます。
古参のスターゲイトファンに、この新シリーズがどう受け止められるか、吉と出るか凶と出るか…はまだ判りませんが、私個人としては、こういうアプローチの仕方は嫌いではありません。むしろ、渋くて骨太なオヤジたちのドラマは大好きです。


新シリーズ『SG・U』の舞台は、ゲイトシステムを作った超古代文明”エンシェント”が作った航宙艦『デスティニー』。
たまたま運の悪いことに、タイミングの悪い場所に居合わせたがために、否応なしにデスティニーに乗り込むことになってしまった不運な寄せ集め軍人と一般人のグループが、まさに生き残りをかけて”闘う”、それが『SG・U』のコンセプトです。
廃墟というか遺跡に近い船のエネルギーは尽きかけ、あちこち故障していて、生命維持システムは崩壊寸前、空気は洩れるわ、食糧は足りないわ、水は不足するわ…といった困難が、次々と襲い掛かってきます。
先の見えない閉鎖された空間の中で、人々の疑心暗鬼は膨らむばかり。(「ロスト」+「ボイジャー」+「DS9」……??)


そんな極限状態でリーダーシップを執るのは、ヤング大佐(ルイス・フェレイラ/ジャスティン・ルイス名もあり)。どっかの大佐みたいに(笑)おちゃらけたところは一切なく、ひたすら真面目で、ある意味マトモな空軍士官です。言うことを聞かない部下とか、文句ばかり言う一般人とか、致命的な物資不足などと、日々日々闘わなくてはなりません。

エンシェント文明のエキスパートとして、そして、科学には疎いヤング大佐の片腕として”活躍”しなくてはならない立場にいるのが、イギリス人学者のドクター・ラッシュ(ロバート・カーライル)です。しかし彼には、テレビドラマ史上”最も過激でTemperで嫌われ度数ナンバーワン”学者、という称号を差し上げたい。自分が天才だからなのか、頭悪い一般人はゴミ扱いです。カフェイン摂取過剰でブチ切れた際には、本気で誰かに後ろから刺されるんじゃないかと思うぐらい態度が悪かったです。
ここまで好きになれない、かつ、感情移入できないキャラクターも珍しいです。やっぱりロバート・カーライルって凄い!と妙なところで感服いたしました。

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ロバート・カーライル Albert L. Ortega / PR Photos

このオヤジ二人の激突っぷりが熱いです。時には怒鳴りあい、時にはフツフツと内面で探り合いをし、なかなか理解し合えない水と油の二人です。このあたりの緊張を孕んだ関係や、表には出さないながらも湧き上がってくる不信や猜疑心…、ベテラン俳優二人が、これまたものすごーーーーくイイ仕事をしています。臨場感ありすぎ(?)て、彼らを見ているとうっかり自分の眉間にもシワが寄ってしまうぐらいです。


この二人を支える若手は、ヤング大佐に続くFirst Officerで、また信頼できる忠実な部下でもあるスコット大尉(ブライアン・J・スミス)

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ブライアン・J・スミス Albert L. Ortega / PR Photos

医療主任の通称TJことタマラ・ヨハンセン大尉(アラルナ・ハフマン)、そして、多分、デスティニーの乗員の中で一番運が悪かったんじゃないかと思われる、元ゲームおたくの引き篭もり、実は数学の天才で、ドクター・ラッシュでさえ解けなかった”第9のシェブロン”の暗号を解いたイーライ・ウォレス(デビッド・ブルー)

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デビッド・ブルー Albert L. Ortega / PR Photos

殺伐としたサバイバルの中、彼ら三人の存在は、ヤング大佐にとってだけでなく私にとっても”心のオアシス”です。。


これまでの『スターゲイトSG1』『スターゲイト・アトランティス』では、チーム内の信頼関係は”前提”として存在していたと思います。また、同じ「スターゲイト・コマンド」に所属している軍人や科学者たちなわけで、共通の意識や目的がありますから、もちろん時には摩擦や軋轢などはあるにせよ最終的には同じ立ち位置にいるので、その点は見ていて安心感がありました。

ですが、この『SG・U』では、そういうお約束的安心感を最初から取っ払ってしまっています。ぐらぐらした危ういバランスの上に、かろうじて立っている、という雰囲気です。
登場人物の殆どは特に何かの専門家でも精鋭部隊でも何でもなく、たまたま運の悪いことにタイミングの悪い時に居合わせてしまった人々です。軍人もいますが寄せ集めです。
ワガママだわ、言うこときかないわ、文句ばっかりだわ、要求ばかり口にするわ……そんなメンバーをまとめて行かなくてはならないヤング大佐の苦労いかばかりか…回を重ねるごとに彼がどんどん気の毒になっていきます。同時に、極限状態におけるリーダーシップとは?という、今の世相にそこはかとなくマッチするような状況も垣間見えて興味深いです。

これまでのスターゲイト・シリーズとは一線を画した感のある、新たなスターゲイト・サーガ。内容もですが、表現方法から見ても、ドラマ的な部分もありつつ記録映画っぽいドキュメンタリー風の手法も挿入されており、緊張感が増幅される感じがします。


デスティニーの目的は?
彼らは地球に戻ることができるのか?
物語は、まだ始まったばかりです。
これからの展開を、眉間にシワを寄せつつ、固唾を呑んで見守りたいと思います。


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コメント

くれよんさん
こんにちは!こちらこそいつもコメントありがとうございます。どうぞお気になさらず~!
「SG・U」の第1話には、オニールやカーター、ダニエルもゲストで出演したんですよ。
きっと、AXNさんで放送してくれる…はず!ですよね(笑)。
気づけば10年を越えて、いまだ新たなスターゲイトサーガが作られるというのは凄いですよね。SG
1が始まった当初、製作者のブラッド・ライト氏が「スターゲイトがもたらす可能性は無限だ」みたいなことを言っていた記憶があるんですが、まさにその通りだなあ、と感慨深いです。

投稿者:usagy |2009年11月 5日 12:41


こんにちはusagyさん
先日はお気づかいいただき、どうもありがとうございました。うっかりしておりました。
スターゲイト・ユニバース・・・そのタイトルを知ったのはずいぶん前のような気がしますが、放送が始まったんですね!おぉ、usagyさんの解説を読みますと気になりますねぇ。 
AXNでの放送は(きっとあるはず!)いつになるのかなぁ・・・楽しみです。
SG1が終わり、アトランティスもこの窮地はどう展開していくのか、ウイアー博士は!?と、はらはらする中、サムが登場。アマンダファンとしてはうれしい限り・・・なんですが・・・やっぱりもう一度スリムなサムが見たいかも。年月のせいかな・・・でも、声優さんまで年月を感じるのはちょっとさびしいかも・・・ですね。
なので、また新しいシリーズが始まるのは大歓迎です。日本でも、早くみられますように!

投稿者:くれよん |2009年11月 4日 13:43

Reica様
初めまして!コメントありがとうございます。
”スターゲイト”シリーズは、おっしゃる通り映画の「スターゲイト」から派生したTVシリーズで、これまでに「スターゲイトSG1」「スターゲイトアトランティス」が製作されているんです。今回の「SG・U」は第三弾になるんですね。
R・カーライルは私も「フル・モンティ」で初めて知って、とても印象に残った俳優さんでした。
気づけば、彼はテレビ、映画といった枠を越えて両方で活躍していますよね。「24」の2時間スペシャル「リデンプション」にも出演していて、ますます油が乗ってるという感じです。
この「SG・U」、地味かな~とは(笑)思うのですが、重厚で骨太な『大人向け』のドラマに仕上がってるな~というのが初見で抱いた印象でした。
日本でもスターゲイトのTVシリーズは人気が高いので、是非放送を実現してほしいですね~!

投稿者:usagy |2009年11月 3日 13:26

初めまして。
『スターゲート』シリーズの何たるかも知らず(映画の『スターゲート』のスピンオフですか?^^;)ただ単に記事のタイトルに惹かれて読んだのですが・・・面白そうじゃないですか。人間関係が悲喜交々で。しかも、ロバート・カーライル!まさかここで名前を聞くとは思いませんでした。『フル・モンティ』でいい俳優だなと注目していたのですが、TVにも進出していたのですね。日本でも見れないでしょうか・・・。DVD待つか・・・。

投稿者:Reica |2009年11月 3日 00:47

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