『騎馬警官』がカナダ最後の首相に!
先週と今週の日曜日、2週に渡って、カナダのCBCテレビで『Trojan Horse』(→オフィシャルサイト)(注:音と映像が出ます!)という4時間のミニシリーズが放送されました。
『騎馬警官』のフレイザー巡査でおなじみ、ポール・グロス氏が、製作・プロデュース・脚本・主演という多才ぶりを発揮した、2004年のミニシリーズ『H2O: The Last Prime Minister』の続編で、今回も同様に大活躍です。
政治モノは、たとえ字幕がついていても英語はきつい……とはいえ、やっぱり、ポール様のお姿を拝めるとあっては、見ないわけには行きません。
冒頭、あれよあれよという間に、カナダがなくなっちゃいました!
国民投票の結果、カナダはアメリカに併合されてしまったのです。
………しかし、この最初の5分間の内容を理解するのに、ビデオを3回巻き戻しました。
全部理解できるまで、道は険しそう。。。。。。
とガックリしていたら、なんと4月4日に日本でDVDがリリースされてるではありませんか!!
プレミア放送とほぼ同時に日本でDVD発売とは、何と言う早業でしょう。
日本ってスゴイですね。(カナダでもDVDリリース決まってないのに…)
日本発売タイトルは、『合衆国崩壊の日』です。…あれ…?カナダが崩壊したんじゃ??????
ここ最近、『騎馬警官』のDVDを見直していたので、ポールが画面に出ると、どうしてもフレイザーのヒトの良い朴訥なイメージが重なってしまい、腹黒そうな(笑)ヤリ手の政治家と言われても何だかピンと来ません。
実は、『騎馬警官』でポールが演じたフレイザー巡査は、私のカナダ人観をことごとく覆してくれたキャラクターです。
礼儀正しくて、時間に正確で、身なりがキチンとしていて、物覚えが良くて、仕事熱心なカナダ人。……一人たりともお目にかかったことはありません。
連絡なしのドタキャンも時間に遅れるのも当たり前(結婚式の披露宴でさえ勝手に欠席します)、始業は遅れても終業は時間きっかり(終業10分前には電話が繋がらなくなる)、バスが来なけりゃ欠勤、列に並ぶのは下手、ゴミのポイ捨ては平気(走っているパトカーの窓から警官がコーヒーの入ったままの紙コップを投げ捨てて、中身が道路にぶちまけられてたこともありました)
そういうガサツでアバウトなのがカナダ人だと思っていました。
そして、こういうことでキリキリ怒る日本人=私のほうが悪いのである、と、そう思っていました。
なのに、このフレイザー巡査はまるで逆。
なんで周りにこういうカナダ人が居ないのか?
考えられる理由としては2つ。
1) バンクーバーだから。
→極北地方のイヌビュク(フレイザーが育ったとされる場所)あたりまで行かないと、こういう世界遺産みたいなカナダ人には会えないのかも。
2) 実はフレイザーって、もしかしてカナダ人が理想とする『夢のカナダ人』なのでは?
→身内内ではこっちのほうが有力説。
そんなわけで、バンクーバー在住のお友達と『騎馬警官』を見るたびに、
『こんなカナダ人いないよね!』
と、全員一致で大きく頷いてしまうのでした。