本家『NCIS』と、スピンオフ『NCIS:LA』が好調スタート! - UsagyのアメリカンTV気まぐれウォッチング | TVグルーヴ オフィシャル・ブログ アーカイブ(更新終了)

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本家『NCIS』と、スピンオフ『NCIS:LA』が好調スタート!

(2009年10月25日)

秋シーズンのプレミア洪水が一段落してレギュラーで見るドラマが何となく固まってきた中、一番の楽しみになっているのが、火曜日の夜8時~『NCIS』、9時~『NCIS:Los Angelles』のダブルビル放送です。

『NCIS:LA』は、最初の2エピソードが放送されてすぐにフルシーズンがオーダーされたそうで、NCISファンを取り込んだ強みもあるかもしれませんが、好調なスタートを切ったことは間違いありません。
TV by The Numbersという視聴率や打ち切り・継続ドラマのニュースが見られるウェブサイトがあるんですが、10月18日週の総合視聴率の1位がNCISで20million越えでした。
4位には15million越えでスピンオフのNCIS:LAがランクインです。
ちなみに、5位にはCSI、6位 The Mentalist、8位 Two and A Half Man(ハーパー・ボーイズ)、10位にはCriminal Minds(クリミナル・マインド)と、ベスト10内の過半数をCBS勢が占めています。
クライムドラマのカテゴリではCBSの一人勝ち状態と言えそうです。
今秋のプレミア放送時も「NCIS」は20Million越えの第1位、シリーズ開始以来のベストRatingという嬉しいプレゼント付きでスタートしましたが(→Variety)、その勢いは未だに止まっていないですね~。


カナダ版TV Weekでは、「NCIS:LA」が表紙を飾っていて、巻末には特集記事が組まれていました。いつもはシーズンプレミアの時期だけしか買わないんですが、今回は表紙に釣られてついつい購入してしまいました。


どんな人間にでも成りすませる”カメレオン的才能”の持ち主、アンダーカバー専門NCISエージェント”G・カレン”を演じるクリス・オドネルは、なんと映画『バットマン&ロビン』以来のアクションドラマとなるそうで、今回の役作りのために、ヨガ、ウェイトトレーニング、食事制限などを始め、現在も続けているそうです。「何が飛んでくるかわからないからね、いつも備えておかないと」と話しています。

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クリス・オドネル Chris Hatcher / PR Photos

また、”G”の謎だらけのバックグラウンドという設定も気に入っているそう。
確かに見ているこちらも、エピソードの随所でちらちらと覗くGの過去に興味をそそられます。名前の”G”が何を現しているのか誰も知らない、とか(もしかしたらギブスだけは知ってるかも…)、子供の頃は施設を点々としていたらしい、生活のすべてがダッフルバック一つに納められてしまう根無し草生活らしい、家族がいないようだ、バースデーカードを貰ったことがないらしい……等々。

元Navy SealsのNCISエージェント”サム・ハンナ”は、カレンを危険から守る保護者的立場です。演じるのはラッパーのLL・クール・J。ですが「これは元ネイビー・シールズの”ハンナ”であって、ラッパーのLL・クール・Jではないんだ。彼は違う言葉をしゃべるし、情熱的かつ精力的な人生を送っている」と語り、本来のミュージシャンとしてのキャリアと全く掛け離れた役柄を演じることをとても真剣に捉えていて、この新たな挑戦に対して全力投球しているそうです。彼も、ランニングやウェイトリフティング、食事制限を続けているので、撮影現場に常設されているケータリング・フードの誘惑に勝つのが大変なんだとか。
「Reese's Pieces(ハーシーのピーナツバター・キャンディ)に手を出さないようにするのは物凄くキツイけど、今のところはベストを尽くしてるよ」

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LL・クール・J PRN / PR Photos


さて、『NCIS』シーズン6で披露された『NCIS:LA』のパイロット・エピソード”Legend”と、今秋スタートのシリーズ版を比べると幾つか変わった点があります。
支局の場所が変わって、住宅地の奥にひっそりと佇むスペイン風アシエンダ建築の古い邸宅の中に、最先端のテクノロジー満載のLA支局がある、という設定になりました。
また、パイロット版には存在したLA支局長に当たるキャラクターを置かず、DC本部のヴァンス局長(Rocky Carroll)が”母艦”からLA支局の指揮を取ることになりました。
さらに、ヴァンスの右腕としてLAチームの面々に目を光らせる”お目付け役”兼”スタイリスト”(アンダーカバー捜査専門のための衣装や小道具の調達が必要)のヘッティ・ランゲ(Linda Hunt)が新キャラクターとして登場しました。
このヘッティの存在が、若いキャストが多いLA支局の手綱をビシッと引き締めてる感じがしていいですね。
位置的に言えば本家NCISの”ダッキー”ことドクター・マラード(David McCallum)ですが、ダッキーがチーム・ギブスに気を配るのはあくまでも友情から、ですよね。

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デヴィッド・マッカラム Glenn Harris / PR Photos

対して、ヘッティは「所属エージェント一人一人に気を配りつつ、LA支局チーム全体をまとめていく」という役どころがきちんと与えられているので、エージェントたちも、口うるさいヘッティにからかい口をききつつも、彼女の存在を頼りにしています。
また、身長145センチの彼女が、ドでかい図体のカレンやハンナを見上げて叱り付けるシーンは、私にとって既に”LA名物”となりつつあります。ギブスの「後頭部パンチ」と同じぐらい(笑)。
彼女が登場するだけで、何かがありそう…という期待を抱かせる所は、さすがオスカー女優の貫禄です。ヘッティを演じるLinda Huntは、映画『危険な年』で、メル・ギブソン演じる記者の片腕の”男性”カメラマンを演じて、オスカー助演女優賞を受賞したという経歴の持ち主なのです。彼女自身のハリウッドで長年培ってきた経験が、”ヘッティ”というキャラクターの謎に満ちた背景(フランク・シナトラやジョージ・ハミルトンと親交が深かったらしい…とか…)に投影されているような感じがします。

その他、新米エージェントのドミニク(Adam Jamal Craig)が新たにキャストイン。パイロット版にも登場した心理専門家ネイト(Pete Cambor)、紅一点のケンジー(Deniela Ruah)、コンピューターの専門家エリック(Barrett Foa)は引き続き登場し、LA支局をしっかりとバックアップしています。

本家『NCIS』からはアビー(Pauley Parrette)が既にゲスト出演しており、今後も出る可能性があるらしいです。
他のNCISメンバーがLAに来る可能性は?との問いにエグゼクティブ・プロデューサーのShane Brennanは「1話か2話はあるかもしれない。もしもストーリー上、彼らが出なくてはならない理由がちゃんとあればね。そしてもちろん、撮影スケジュールがうまく合えば、だけどね」という答えでした。
そして、更なるスピンオフの企画も??……とはいえ「単に、よし!じゃあ次は”NCIS:San Francisco”をやろう!と言ったって、そう簡単にできるものじゃない。ドラマを支えるキャラクターがまず必要だ。視聴者が魅了されるキャラクターたちがね」ということで、すぐに動き出すわけではないようです。でも、将来的には、また何か新しいスピンオフ企画ができるかもしれませんね。


ワシントンが舞台の本家「NCIS」と比べると、まず「スーツを着ていない!」っていうのが一番の(笑)違いでしょうか。LAのユルい、けれど、なにやら危険でアンニュイな雰囲気が漂っている所とかも新鮮です。
本家版では、まず「死体」が登場しますが、LA版では監視カメラの映像を通して事件や殺人が起こります。LAなだけに、麻薬からテロまで事件は盛りだくさんで、アクションシーンや銃撃戦、爆発シーンも3割増し、という派手な作りの『NCIS:Los Angeles』は、元気一杯のスタートダッシュを切ったところです。



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