プレスツアー7、屁理屈と神頼みのNBC - ハリウッドなう by Meg | TVグルーヴ オフィシャル・ブログ アーカイブ(更新終了)

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プレスツアー7、屁理屈と神頼みのNBC

(2013年9月20日)

前回、先シーズンの地上波局の視聴率が軒並み降下している事実を、7月27日にNBCが発表したと書きましたが、実はこの数字は、地上波4位から這い上がれないNBCの屁理屈を裏付ける材料だったと付け加えなければなりません。NBCエンターテイメント会長ロバート・グリーンブラットは、「他局の視聴率が下がっているから、NBCの横這いはある意味で上昇」と真顔で述べました。ブルータスよ、お前もか!やはり、Showtime局にいた時のように、視聴率などどこ吹く風では済まなくなったようです。

従って、今シーズンはイベント・ビジネスに賭けると発表した会長。NBCがイベントと称するのは、1)オリンピック、フットボールなどのスポーツ試合、「ザ・ヴォイス」などリアリティー勝ち抜き戦やクイズ番組など実況中継、2)「レボリューション」に代表される、地球規模の大型ドラマ、3)起承転結が明らかなミニシリーズ、あるいは限定シリーズ、4)時代劇のリメイクです。そして、今秋から向こう1年に放送開始するドラマ「ブラックリスト」「Believe」「Crisis」「Dracula」は、全てイベントであると定義します。

更に、NBCエンターテイメント社長ジェニファー・ソルクは、ケーブルと比べて画期的/斬新な作品ができないのは何故か?と言う質問に、「巷に溢れる企画の中から厳選して、面白いと思う作品を制作しているので、後は運を天に任せるだけです」と何とも的を得ない答えでした。はー???この期に及んで、神頼みですか?お願いしますよ。

咋秋、発表したドラマ「Chicago Fire」「レボリューション」の継続及び「Chicago Fire」のスピンオフ制作が決まりましたが、コメディー4本は全滅しました。今秋は、ドラマ「ブラックリスト」 「Ironside」の2本、コメディーは「Sean Saves the World」「The Michael J. Fox Show」「Welcome to the Family」の3本、計5本で勝負します。

消極的にお薦めするのは、ドラマ「ブラックリスト」と、コメディー「Sean Saves the World」の2本です。「ブラックリスト」は、ジェームズ・スペイダーの久々のシリーズで、指名手配中のレイモンド・レディントンを演じます。FBIと協力して、「悪」の根源を根こそぎ退治しようと申し出ますが、唯一の連絡係として白羽の矢を立てたのは、FBIの新米プロファイラーのエリザベス・キーン(メーガン・ブーン)。レディントンの真の目的は、自らの罪の償いなのか?それとも、FBIへの復讐なのか? 「秘密を抱えて生きているキャラが好き」と言う、ジョー・ボーケンキャンプ創作の「羊たちの沈黙」風ドラマになるのでしょうか?パイロットからだけでは、判断できません。

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極度の近眼だが、撮影時には眼鏡をかけないので、独特の雰囲気を醸し出すスペイダー(左)も50代のおじさんになり、貫禄が出てきた。ブーンは、アクの強いスペイダーといかに共演して行くのか? Emiley Schweich, Albert L. Ortega / PR Photos

【動画】 「ブラックリスト」トレーラー

「Sean Saves the World」は、最近プロデューサーとして活躍しているショーン・ヘイズの久々のコメディー・シリーズです。「ウィル&グレイス」のジャック・マクファーランドに14歳の娘がいたら的設定です。シングル・ゲイ・ファーザーとして、家庭をとるか?仕事に生きるか?の狭間で揺れ動くショーンを描きます。パイロットには出演していませんが、ショーンの親友リズとして登板した、メーガン・ヒルティがパネルインタビューに姿を現しました。「『スマッシュ』とは、全く逆の役だし、踊らなくて良いから嬉しいわ」とコメント。どうも、「スマッシュ」のダンス部分がとても苦手だったようです。ウィルとグレイスの様な、楽しい関係になるのでしょうか?ショーンは、母親や上司など、マイナス思考の人間に囲まれているので、リズだけでも心が休まるキャラにして欲しいと思います。

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「Sean Saves the World」のタイトル通り、ヘイズ(左)はNBCを救えるのか?「スマッシュ」の好演が認められたのか、ヒルティが起用された。グレイスの役所か? Andrew Evans / PR Photos

【動画】 ショーン・ヘイズ主演コメディ「Sean Saves the World」トレーラー

本年初頭から話題になっていたマイケル・J・フォックスのコメディー「The Michael J. Fox Show」は、持病を自虐的に描いているだけに、笑っても良いのだろうか?と気兼ねしてしまうので、個人的には遠慮してしまいます。22話も撮影できるほど体調が回復したのでしょうか?陰険な弁護士役で、時々、「グッドワイフ」に顔を出すだけで良いのではと思うのは、私だけでしょうか?フォックスのコメディー復帰そのものが「オリンピック級の『イベント』!」であると、イベント・ビジネスに賭けるグリーンブラット会長は指摘しました。そんなプレッシャーをかけるのは、酷だと思いませんか?と尋ねたくなりました。

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「イベント」扱いされていることへの反応を聞いてみたいフォックス。「The Michael J. Fox Show」では、ニュース界で昔取った杵柄を発揮できるかが試されるマイク・ヘンリーを演じる。 Andrew Evans / PR Photos

【動画】 マイケル・J・フォックス復帰作「The Michael J. Fox Show」トレーラー

昨夏、「スマッシュ」は、「ハリーズ・ロー 裏通り法律事務所」と年間平均視聴者数がほぼ同数で、順位は195作品中、「スマッシュ」は51位と「ハリーズ・ロー」が52位だったにも関わらず、グリーンブラット会長がShowtimeから手土産に持参した「スマッシュ」に押しつぶされた感じだったと書きましたが、今回のツアーで、キャシー・ベイツが公にNBCを批判しました。

今シーズン、「アメリカン・ホラー・ストーリー」に出演するベイツは、FX局担当日の同作のパネルインタビューに参加。「ハリーズ・ロー」について、最初は「コメントする時間が勿体ないわ!」と言っていましたが、結局、不平不満を吐き出すかのように「最悪!小突き回されて、捨てられたって感じよ。大勢のファンにも、失礼じゃない?あんなことするから、未だに4位。ざまあ見ろ!あー、すっとした!」と述べました。友人ジェシカ・ラングの口利きで、今回の登板が決まったそうですが、悔し紛れに泣きつく友人が大物女優だと、即就職に繋がって良いですね?さ、す、が!

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「ハリーズ・ロー」を打ち切られてベイツ(左)が泣きついたのが親友ラングだったので、「アメホラ」登板となった。ここまでベテランになると、公に批難しても報復はないのだろう。頭から湯気を立てて怒っていたベイツ。 Barbara Henderson / PR Photos

「ハリーズ・ロー」で共演したネイト・コードリーは、今シーズンCBS「Mom」に出演しており、パネルインタビューの後、打切りについて聞いてみました。「セットに行ったら、打ち切られたって聞いて、皆愕然としました。全く前触れも何もなかったし....あれじゃ、諦めきれないですよ。」と本当に悔しそうでした。「スマッシュ」のシーズン2が気の抜けた炭酸水のようだっただけに、「ハリーズ・ロー」を続けていれば....と思うと、また悔しさがこみ上げて来ました。「グッドワイフ」と同じく視聴者の年齢が高いことを忌み嫌う地上波局のジレンマ、ここにあり!

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CBS「Mom」で、アナ・ファリスの上司/愛人ゲイブリエルを演じるコードリー。「ハリーズ・ロー」で等身大の役所を演じていただけに、今回の役にどう肉付けして行くか?が課題だろう。 Albert L. Ortega / PR Photos


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